ほえていた。
体の中から衝動がこみ上げていた。
跳ねて、走って、抱きついた。
広島と戦ったJ1・J2入れ替え戦第2戦(8日)で、J1復帰を決めた瞬間だ。
気がつけば、涙が出ていた。うれしくて涙を流すのは、長いサッカー人生で初めてだった。
苦しいシーズンだった。今年はけがもあって、チームの力になれない歯がゆさがあった。
先発に復帰したのは、リーグ戦が残り10試合になってから。湘南、福岡、セ大阪戦と3試合連続で終了間際に追いつかれ、
合わせて勝ち点6を失った時は相当、きつかった。
0−0で引き分けた入れ替え戦の第2戦は、残り15分からが長かった。
ホームの第1戦を2−1で制したとはいえ、終盤にアウェーゴールを許していた。
0−1で第2戦を落とすと、逆に広島が残留という予断の許さない状況だった。
本当は後半30分の時点で、競技場の時計を見るのを止めようと思った。
見ると、余計なことを考えてしまうからだ。監督からは、心のブレを戒められていた。
ただ、そう言っても、見てしまうのが人間。100回ぐらいは、時計を見たかもしれない。
だが、最後のロスタイムの4分間は、不思議と短く感じた。ロスタイムに入れば、時計が止まり、
あと何分残っているかは分からない。主審が手を上げるのを待つだけだ。自然と集中できた。
今まで終了間際の失点に何度も泣かされた分、今シーズン本当に苦しい思いをしてきた分、
最後の広島戦でチームが成長できたのかもしれない。
このJ1昇格を成し遂げることができたのは、みんなの思いが一つになったからこそと思う。
DFの中谷勇介は試合日直前にお母さんを亡くしたにも関わらず、強い気持ちで戦ってくれた。
ベンチの選手、今季限りでチームを去ることが決まっている選手も含め、スタッフ、フロント、
そして多くのサポーターら、京都サンガに関わるすべての人の思いを強く感じたからこそ、
涙がこみ上げてきたのだろう。
サッカーはチームスポーツである。そう改めて感じた。来シーズン、京都サンガはJ1の舞台で戦う。
躍進のカギは、「チーム一丸」である。
|